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草津栗東医師会 医学クイズです。

医学クイズ 〜知識の泉〜medical info

informationQ.36


(正解)(2)(5)

(1)○ 高度が上がるにつれて気圧は低下しますが、大気中の酸素含有率は一定のままです。従って、酸素分圧は高所に行くにつれて減少していき、高度5800m(19,000フィート)では海面の約1/2となります。
(2)× 通常、1日に1500〜2000mまで登るのは高山病にならなくて済みますが、2500mまで登る人の約20%、3000mまで登る人の約40%が高山病になるとされているようです。
(3)○ 高所肺水腫は、通常、2500m(8000フィート)以上の高所に急速に登った後、1〜4日して発症するもので、高山病による死亡の大部分を占めています。低酸素により肺動脈圧が上昇し、間質性および肺胞性の肺水腫を引き起こします。
(4)○ 急性高山病はスキー場などでよくみられるもので、二日酔いや風邪をひいたと間違えやすい状態です。軽度の脳浮腫によるものと考えられており、頭痛以外に、疲労、胃腸症状(食欲不振、悪心・嘔吐)、めまい、睡眠障害のいずれかを伴います。更に高所で著しい脳浮腫をきたした場合は、錯乱状態になったり傾眠から昏睡状態となり、死亡することがあります。
(5)× 高所で乾燥した空気を大量に吸うと水分が多量に喪失してしまい、脱水が進行して相当量の血液量減少をきたして高山病を悪化させるため、予防には大量の水を飲むことが重要です。