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○○町の○○○科クリニック。草津栗東医師会 医学クイズです。

医学クイズ 〜知識の泉〜medical info

informationQ.24


(正解)(5)

(1)× 低悪性度の胃MALT(mucosa-associated lymphoid tissue)リンパ腫は、ピロリ菌を除菌すると70〜80%が改善します。
(2)× 過形成性ポリープは胃ポリープの約半数を占めるものです。ピロリ菌に感染して慢性胃炎を生じると、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃癌などの原因になりますが、過形成性ポリープを発症する場合があります。良性のポリープで、癌化することは稀ですが、直径2〜3cm程度まで大きくなり、出血やびらんをきたして貧血の原因になることがあります。過形成性ポリープは、ピロリ菌を除菌すると75〜80%が消失したり縮小するとされています。
(3)× 食道アカラシアは、食道と胃の接続部にある下部食道括約筋(Lower Esophageal Sphincter:LES)にあるAuerbach神経叢の節細胞が変性した結果、収縮したままの状態となり、食べたものがいつまでも食道に溜まってしまい食道が拡張する病気です。ピロリ菌との因果関係は報告されていません。
(4)× 除菌に成功してもすぐに抗体価は低下せず、陰性化するのに1年以上かかることもあるため、除菌判定には向きません。このため、除菌判定には尿素呼気試験法(UBT)が用いられることが多いようです。
(5)〇 日本人の50%以上がピロリ菌感染者で、中でも50歳代以降の70%以上が感染しているとも言われています。