本文へスキップ

○○町の○○○科クリニック。草津栗東医師会 医学クイズです。

医学クイズ 〜知識の泉〜medical info

informationQ.21


(正解)(4)(5)

(1)× ツベルクリン反応(ツ反)は、結核の免疫の有無や程度を知ることのできる最も基本的な検査方法ですが、免疫不全であったり、結核の早期患者の場合、陽性にならないことが多く、逆にツ反が陽性でも、それが即結核と診断できるものでもありません。
(2)× クオンティフェロン(QFT)検査は、BCG接種の影響をほとんど受けず、過去に結核感染したことがあるかどうかを調べるのに非常に有用な検査です。しかし、感染がずっと昔か最近のものかの区別ができません。また、日本結核病学会は「QFTは、小児については成人の判定基準は適用されない。12歳未満では低めに出る。」としており、5歳未満ではツ反優先で判断、5〜12歳はツ反を優先しつつQFTを併用、中学生(12歳以上)ではQFTを優先する、というのが現状です。QFT検査は、結核に感染するとすぐに陽性化するわけではなく、感染機会後、8週間程度経過してから検査することが推奨されています。
(3)× HIV/AIDS感染者は、非感染者に比べて生涯で結核を発症するリスクが10倍高いと言われています。アフリカや一部のアジアの国々では、HIV感染により免疫が低下することで結核が増加しており、深刻な社会問題になっています。
(4)〇 胸水の貯留があり、胸水や胸膜の生検材料から結核菌が検出されれば結核性胸膜炎と診断できますが、実際に結核菌が検出される頻度は低く、10〜15%程度とされています。
(5)〇 喫煙者の発病リスクは非喫煙者の約2.3倍で、日本の結核の2割程度が喫煙の影響で過剰に発生しているという報告があります。 。