今月のエッセー 侃々諤々
2017年5月号

第26話 田んぼの鳥たち

私は毎日30分歩くことにしています。幸い回りは田んぼばかり。自然に満ちあふれています。歩くとまず野鳥たちが目に入ってきます。一番多いのはスズメ、カラス、ムクドリ。カラスやムクドリは数も多く、やかましく、私の好みではありません。が、彼等も一生懸命生きているのでしょう。その辺は私も認めています。
多くはありませんが、カワセミを目にすることがあります。コバルトブルーの美しい小鳥で、岸辺から水に飛び込み、魚を捕えます。近年は田んぼの水路はどこもコンクリート製です。カワセミはどこに巣を作るのかと疑問に思っていたのですが、橋の下も巣に利用しているようです。

猛きん類もいます。チョウゲンボウのようです。野小屋の屋根や木の上などで羽を休めています。一度、空中でヒバリを攻撃しているのを見たことがあります。チョウゲンボウがグワーッと突っ込んでくると、ヒバリはヒョイとよけます。飛び去ったチョウゲンボウがUターンして、またグワーッと突っ込んできます。今度もヒバリはヒョイと身をかわします。私はその時忙しかったので、この結末は見ていません。ヒバリの下は麦畑。ヒバリは麦畑に急降下したらいいのに、そう思いましたが、それをやらないのです。上空でヒョイヒョイ身をかわしているだけでした。

最近びっくりしたことがあります。田んぼにイソヒヨドリがいることです。イソヒヨドリはもともと海辺の鳥ですが、最近は内陸にも進出し、都会のビルなどに営巣するようです。ある朝散歩をしていると、遠くに響く美しいさえずりが耳に入りました。この時は何の鳥だか声だけでは判りませんでした。声量から類推すると、アカハラのような大きめの鳥だろうということは判りました。

その後数年して、田んぼでイソヒヨドリの姿を見つけました。今でもチョイチョイ見かけます。あまり人を恐れない、おとなしい、かわいい鳥です。

野鳥については、まだまだ書きたいことがありますが、次の機会にゆずりましょう。田んぼの鳥もおもしろいですが、山の鳥もまた格別なものです。季節がよくなったので、近くの里山へ行って、小鳥たちの声を聞きに行きたいなと思うこのごろです。

草津栗東医師会 監事 宇都宮 琢史(うつのみや医院)

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